「しっぽ」



散歩の途中、子犬に出会う。
子犬は僕を、じっと見つめている。
僕も立ち止まり、子犬を見つめる。
子犬は微かにしっぽを振る。



その瞬間、僕は突然幸福に襲われた。



ほんの僅かでも、僕はその子犬に
喜びを与えられたのだ。



僕の人生は無駄じゃなかった。






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